soloで諸国漫遊

キャンプ、ツーリング、国内旅行、時々四国遍路

11、GW大遠征③ 戸隠キャンプ

戸隠(とがくし)高原は長野市内から車で約1時間。
急峻な戸隠連峰は登山フィールドとして高い人気を誇り、山麓の高原では年間を通して自然探索、スキー、キャンプなどのレジャーが楽しめます。

また戸隠は古くから信仰と修験道のメッカであり、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の「五社」から成る神聖なパワーに満ち溢れた戸隠神社には、国内外から多くの参拝客が訪れています。
なかでも奥社大鳥居から奥社に続く約2キロの参道は圧巻で、中間の隋神門を抜けると樹齢400年を超える杉の巨木並木が広がっています。

さらに戸隠と言えば、「日本三大そば」の一つである「戸隠そば」が有名ですね!(ちなみにあとの2つは、島根の出雲そばと岩手のわんこそばです)。
「ぼっち盛り」と言って、一口大にまとめられた蕎麦が5束盛られるのが、戸隠そばの特徴です。

 

さて、Nバンのナビに『戸隠キャンプ場』を入力しますと、「えっ?なぜその道?」というルートを案内しようとします。検索方法を変えても、Googleマップでもほぼ同じルートを薦めてきます。オリンピック前に作られたもっといい道があるのに……

というわけで、ナビを無視して出発です。
たぶん県外の方々は、ナビの通りにあっちの細くてクネクネの山道を登ってくるのでしょう。
私も知らない土地ではナビ頼みですから、変な道で遠回りしていることもよくあります。まあそれは仕方ないですね。

30分程でまずは飯綱高原です。
小学5年の遠足の目的地はここの大座法師池でした。もちろん歩きで。
その時歩いた道が、当にナビが案内しようとした「七曲がりバードライン」なんですよ。
もしこの記事を見ていらっしゃる方が飯綱戸隠に行かれる際は、「浅川ループライン」を選んでくださいね。

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高原は新緑にはまだ早く、所々で桜の花が見られます。空気も段々と冷たくなってきました。
キャンプ場は戸隠神社奥社入り口から少し先にあります。
奥社はもちろん、途中の宝光社や中社にも寄る予定でしたが、どこも駐車場は満杯かつ駐車待ちの車が数珠繋ぎでしたので、参拝はまたの機会にします。
善光寺とセットで戸隠を訪れる人も多いのでしょうね。

 

そして、やって来ました戸隠キャンプ場!!!

車の乗り入れができるフリーサイトでテント一泊の料金は、四国で近場の無料キャンプ場を主に利用している身からすると正直目が飛び出る値段なのですが、ゴミ出しが出来て、流しにはお湯が出て、コインシャワーもあるハイスペックなキャンプ場ですし、何よりここまで来れることは滅多にないので、サラッとPayPayします。
まあ善光寺のシェラカップよりは安いですよ。
フリーサイトのどこでも自由に設営してよいとのことで、なるべく地面が平らで乾いていて、眺めのいい場所を選びます。

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正面の戸隠連峰、迫力ありますねー!開放感も抜群です。
設営が完了したので昼食にしましょう。

キャンプ場内には向かい合わせに蕎麦屋が二軒ありまして、どちらも美味しいとの評判です。
一つは小洒落た感じで観光客が多い「岳」、もう一つは昔ながらの雰囲気で地元の人好みの「白樺食堂」。
二軒ともハシゴするつもりだったのですが、どちらも軽い行列ができている上、営業時間も残り少ないため、ハシゴは諦めて「白樺食堂」の方に入ります。

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うまぁぁぁぁぁ❗️❗️ 3星3星3星⭐️⭐️⭐️

ホントに美味しい。歯応えと風味抜群の蕎麦に、サックサクの山菜天ぷら。
ゆっくり味わいながらもあっという間に完食し、そば湯(というよりそばのポタージュ)も湯桶に入っていた分を全て飲み干しました。
大盛りにすればよかったー。

ところで、長野の人はたいてい蕎麦はザルでしか食べないんですよ。
寒い日でも、たとえスキーの後でも大晦日でも、長野の蕎麦はザルが一番美味しいんです。
そうそう、このザルも戸隠名物の竹細工でしたね。

 

腹ごなしにキャンプ場内の散策もしましょう。
山に近い方に区画サイト・オートサイト・コテージがあります。景色が更に良く整地もされているからその分値段も高いのでしょう。
奥の方に牧場もありますが、まだ寒いためか動物は見当たりません。
林間の湿地には水芭蕉の花が咲いています。

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場内の売店には、当キャンプ場のグッズも販売されています。
見るとついついあれこれ欲しくなりますが、それをグッと抑えてステッカーやエコバッグといったお手軽なグッズを数点買いました。キャンプ仲間へのお土産に丁度いいですね。

 

山の天気は変わりやすいという通り、急に雲に覆われたり、空から白い物がチラチラ舞ってきたりしながら、だんだん日が傾いてきました。
早めに焚き火に点火し、マシュマロを焼いてスモアにしたり、ウインナーを焼いてつまんだりと、まったりダラダラ食べ始めます。
寒くなる予報なので、今回は鍋物用の食材を持ってあります。

 

風が時折強く吹き付け、テントが飛ばされそうになります。気温がドンドン下がっていくのも分かります。
四国ではすでに半袖ですが、ここに来るにあたってはニット帽やネックウォーマー、ブランケット、貼るカイロも持ってきてありますし、シュラフはダウンです。
しかし所詮はヌルい南国キャンパー。頭をよぎるのは「ゆるキャン△」の千秋・犬子・恵那ちゃんの山中湖キャンプ……
冬に軽装備で標高約1,000mのキャンプ場に行き、気が付いたら氷点下になっていて、焚き火の薪を買い忘れていて、あわや……!?いう危機を、薪ストーブテントの親子や鳥羽先生に救われたという回のアレです。
ここ戸隠キャンプ場はさらに標高高く約1,200m、加えて熊が出ることもあるとかないとか……💧

 

というわけで、急遽テントを畳んで車中泊仕様に変更します。
車をもう少し広いところに移動させ、タープを車に連結して基地を作ります。

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今回は最小限のギアしか持ってきていないので、サイトの移動もすぐに完了しました。
明日は1日地元の友人らと会う約束があるため、朝早めに山を下りる予定です。
これで撤収は速く楽にできることでしょう。

 

では夜の部を再開し、キムチ鍋を地物ビールと共にいただきます。
B6サイズの焚き火台はちょっと小さかったようで、焚き火で暖まる程のパワーは期待できません。

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静かな夜です。今日は平日なので比較的空いていて、ファミリーもほとんど来ていません。
明日からは予約で満杯と聞きましたので、ナイスタイミングでした。

 

片付けを早めに済ませましょう。流しにお湯が出るって嬉しいですね!油汚れも簡単に落ちます。
さらに、せっかくですからコインシャワーも使ってみましょう。ゲストハウスなどでよく見る個室タイプで、お湯は300円で8分間出ます。
焚き火で煤汚れた顔や頭がサッパリした後は、いつもながらの車中泊へ移ります。

 

夜中に何度か強い風の音で目を覚ましました。
タープがバッサバサいっています。
しまったー!タープを仕舞うべきだったな……飛ばされてなければいいけど……

そして朝、外を見ると、、、

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うわーー雪!!! 車の中でも結構寒かったから、やっぱり降っていたんですね。

冷たくも清々しい空気の中、美しい戸隠連峰を眺めながら朝食にしましょう。

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昨日買っておいた信州の郷土食「おやき」を温めます。
中身の具は季節限定の山菜「のびる」です。
おやきの具には野沢菜・山菜・きのこ・切干大根・茄子などがあり、昔は各家庭でよく作られていました。
最近はテイクアウトの店が増え、カレー味とかチーズ入りとかの変わり種の具も増え、いろんな店からネット通販で取り寄せることもできるようになっています。

 

撤収を済ませた後、山々を眺めながら場内を一周します。
名残惜しいけれど、そろそろキャンプ場を後にしなければならない時間です。

四国ではなかなかお目にかかれない、雄大な山々に囲まれた広大な素晴らしいキャンプ場でした。
思い切って来てよかったです。 皆様もぜひ一度訪れてみてくださいね!

 

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