soloで諸国漫遊

キャンプ、ツーリング、国内旅行、時々四国遍路

41、【過去の旅を懐かしむ回】2018年台湾solo旅③ 故宮博物院に浸り、夜市に面食らう

f:id:gui-np:20221005095641j:image

世界四大美術館の一つである故宮博物院は、台北で必ず行きたい観光スポットです。

歴代皇帝のお宝など合計約69万点のコレクションが、戦時下の動乱の中で数奇な運命を辿った末に収蔵されている奇跡に浸りつつ、中華文明の至宝をじっくりと味わいたいと思います。

 

と、その前に、まずは朝ごはんですね!
迪化街(ディーホアジェ)の永楽市場内にある「林合發油飯店」の油飯(ヨウファン)弁当です。

f:id:gui-np:20220930012246j:image

椎茸や豚肉が入った台湾風おこわ・雞腿(鶏骨付きモモ照焼)・煮卵
油飯といっても脂っぽくなく、味付けも丁度良く、朝からガッツリしかもペロリといただきました。
迪化街も是非とも行きたい街でしたので、明日じっくり巡りましょう。

 

故宮博物院までは、MRT士林駅からバスで約10分くらいでした。

f:id:gui-np:20221002001347j:image

9時前に到着しましたが、既に多くの観光客が集まり、結構混雑していました。
展示室は1〜3階まであり、多くのコレクションの中から2万点ほどが、テーマや時代に分けて展示されています。
展示品は撮影自由なので、印象に残った宝物をいくつか紹介しましょう。


故宮博物院といえば、超有名なのが「白菜」と「角煮」ですね!

f:id:gui-np:20221002225042j:image

翠玉白菜(清代晩期)
天然翡翠の彫り物で、イナゴとキリギリスも彫られています。

f:id:gui-np:20221002225045j:image

「肉形石」(清代)
三層のメノウ系天然石からバラ肉を造形し、彩色が施されています。

f:id:gui-np:20221002225103j:image

この二つの展示室のみ入場制限がかけられており、ご覧のように人垣を抜けてようやくお宝にご対面できました!
古いiPhoneでの撮影のためイマイチピントの合っていない写真ばかりですが、実物は精巧で鮮やかで本物さながらのリアリティーでホントに見事でしたね。

 

こちらは 殷周時代の青銅器 コーナーです。

f:id:gui-np:20221002232652j:image

商(殷)代の爵
この時代の銅器が存在することに痺れました……

f:id:gui-np:20221005105213j:image

商晩期~西周代の大型の鼎や甕には、文字が彫られていたり、人獣の細かな細工が施されています。

漫画「キングダム」でお馴染みの 秦国の印鑑、度量衡を統一した際の道具、酒器、武器など。

f:id:gui-np:20221005115125j:image

六国を制して中華統一した始皇帝の没後、再び戦乱の世へ……と、時代は進んで、

左上:唐代、 右上:新石器代、 右中:北宋代、 左下と右下:清代

f:id:gui-np:20221005112922j:image

宋代以降は磁器や陶器などの手工芸が大きく発展し、清代にはヨーロッパ文化が融合して、ため息が出るような美しい宝物が多数生み出されました。

f:id:gui-np:20221005120800j:image

左「霽青描金游魚転心瓶」は彩色美しく、さらに胴の部分が二層になっています。
故宮博物院のホームページでは、これを3Dで見ることができます。

右「雕象牙透花雲龍紋豆套球」は球中有球の細工も透かし彫りも、ホントに精巧で見事です!

私は芸術に疎いため貧相な表現しかできませんが、これら宝物の美しさ・素晴らしさは言葉になりません。
(書と絵画に関しては、ごめんなさい、ほとんど分かりません……)

「多宝格」清王朝最盛期の6代皇帝・乾隆帝のコレクションで、

f:id:gui-np:20221003002756j:image

仕掛けが施された小さな箱に、ミニチュアの青銅器・玉器・陶磁器・文具などが収められていて、ずっと見ていても飽きません。

f:id:gui-np:20221002224604j:image

こちらは清朝宮廷の再現で、ここで西太后が執務をとっていたような、そんなイメージが浮かびますね。

 

全ての展示室を周り、もう一度気に入った展示をじっくり観て、ミュージアムショップで自分へのお土産をしこたま買い込み、外に出たのはほぼ夕方……約7時間滞在しました (^◇^;)
堪能しましたねー、まさにsolo旅の醍醐味!ツアーではこうはいきません。

www.npm.gov.tw

そういえば、私としたことが昼食をすっかり忘れてしました……
まあ朝食に油飯をガッツリ食べていたからそれで十分だったわけですね。

 

バスとMRTを乗り継いで台北駅へ、そして一度ホテルの部屋に戻って休憩したら、
さあ夕食に再び街に出ましょう!
旅先では野菜が不足しがちになるので、鍋物がいいですね。

f:id:gui-np:20221003153226j:image

MRT民權西路駅近くの「鍋媽媽牛奶火鍋」へ。
台湾の鍋は、複数人で行っても基本「一人鍋」なんですよ。
牛丼吉野家のようなぐるっとコの字型のカウンターに、一席一つずつコンロがついていました。
メインの肉や海鮮、スープが選べるセットメニューが何種類もあり、好みのトッピング追加もできます。
私は、豚肉と野菜の基本セットに、生薬がゴロゴロ入った薬膳スープをチョイスしました。
スープの味は漢方薬風、具にはカボチャやヤングコーン、練り物などの変わり種のほか、黒っぽくてブヨブヨした塊があります(写真右上のかぼちゃとカニカマに挟まれいてるヤツ)。これは何でしょうか?
お店の店員さんに日本語の話せるおばちゃんがいて、これは「米血糕」(ミーシュエガオ)といって、豚か鴨か忘れたけど、動物の血液にもち米を加えて蒸して固めたものだと教えてもらいました。
来たね!日本には無い食材が。
鍋に投入して少し煮込み、恐る恐る口に入れたら……
モチモチして美味いじゃないですかー!全然生臭くないし、鉄分を含んだ血の味もしません。
鍋の具材はもちろん、スープに浮かぶ枸杞子や棗、黄耆などの生薬も全て平らげました!

 

さて、台湾は夕方になると街のあちこちで「夜市」が開かれます。
鍋屋のおばちゃんが、近くの寧夏夜市(ニンシャーイェスー)への道を途中まで案内してくれました (^o^)

寧夏夜市は、歩行者天国にB級グルメ屋台がズラリと並び、地元の人々や観光客でもの凄い熱気でした。
f:id:gui-np:20221004233039j:image

お祭りみたいですね!
グルメ屋台だけでなく、懐かしのスマートボールなどで遊べるコーナーもあり、

f:id:gui-np:20221004233315j:image

左右の屋台を眺めながら歩いていると、クサヤのようなものスゴい臭いが漂ってきました……
夜市に限らず街中でも頻繁に出会うこの臭いの正体は……
台湾名物「臭豆腐」(チョードーフ)ですねー
発酵液に漬け込んだ豆腐を揚げたり焼いたりしたもので食べてみたいのですが、ごめんなさい、臭いがどうにも耐えられず、息を止めてスルーしました (^_^;)

そして、夜市近くにある「豆花」(ドゥーファ)の店「古早味豆花」へ

f:id:gui-np:20221005000003j:image

ここは何と孤独のグルメ」で五郎さんが台湾出張の際に、寧夏夜市を歩いた後に寄った店なんですよ!
豆花とは、プルプルの豆乳プリンに、小豆やタピオカやタロイモ団子などをトッピングしてシロップをかけた、台湾伝統のスイーツです。
味はもちろん、うまぁぁぁぁー★★★
それ程甘くなく何杯でもいけそうなくらいで、ホント美味しかったー
(帰国後、豆花を再現しようとあれこれ試行錯誤したものです)

 

この日も朝からよく食べよく歩きました。
次の日は最終日、迪化街(ディーホアジェ)、中正紀念堂台北101へ。

 

前の記事

gui-np.hatenablog.com

次の記事

gui-np.hatenablog.com