四国遍路5周目の続きで、60番札所からは愛媛県西条市に移ります。
前回の記事
西条市の札所は国道沿いに4つ集まっていますが、60番札所「横峰寺」は石鎚山の中腹にあり、道中は細い林道が延々と続く愛媛一の難所です。
そのうえ晩秋から冬にかけては凍結や積雪で度々通行規制が敷かれることもあり、かかる時間が読みにくいといった事情があります。
そんな訳で、札所番通りに回るといったこだわりがなければ、
実際は59→61→62→63→60→64番と回るのが距離・時間的にも効率的ですね。
とはいえ、いつでも行ける地元民は順番通りに、バイクで回って行こうと思います。
60番札所「横峰寺」
西日本最高峰の石鎚山の中腹(標高750m)にある横峰寺は、四国霊場3番目の高地にあります。
59番国分寺から約30km、横峰寺への平野林道入り口の料金所で一旦停止します。
四国霊場の山岳難所へは、車よりバイクの方がスイスイ行けて断然ラク!
料金は林道往復と駐車場代含めてバイクは400円、軽自動車で1450円、普通車だと1850円。
道幅が狭くガードレールの無い部分も多いけれど、離合ポイントはあちこちに設けられています。
料金所から約6km・約20分で参拝者駐車場に到着です。
ここからさらに木立の中を境内に向かって7〜8分歩くと、、、
ようやく境内に着きました!
仁王門は一旦境内を通り抜けた、納経所奥にあります。
右手に剣、左手に巻物を持った「星供大師」
本堂
どっしりとした神社風の造りに、神仏習合の面影が残っています。
本堂向かいにある大師堂は、山寺の湿気を考慮して高床式に造られています。
山岳霊場独特の閑寂な雰囲気漂う札所です。
61番札所「香園寺」
香園寺は子宝・安産に御利益がある「子安大師」として多くの参拝者が訪れます。
鉄筋コンクリート製の近代的な大聖堂がドーン!とお出迎え。
本堂と大師堂は2階にあり、
大聖堂内部の設備も行き届いています。
中央に本尊・大日如来が、右奥には弘法大師が鎮座しています。
四国霊場では異色の存在感を示す、モダンな札所です。
62番札所「宝寿寺」
香園寺から約1.5km、往来の盛んな国道沿いに建っています。
駐車場から境内は目の前で
こじんまりとした境内は、本堂と大師堂が肩を並べています。
宝寿寺もまた、安産の観音様として信仰を集めています。
63番札所「吉祥寺」
宝寿寺から約1.6kmで、同じく国道沿いに建つ吉祥寺は、
四国霊場で唯一、毘沙門天を本尊としています。
そのためかどうかは分かりませんが、門前の雰囲気が他の札所と違うような感じがします。(ヒンドゥー風?象がいるから?)
素朴ながら歴史を感じさせる本堂と大師堂。
毘沙門天の妻である吉祥天像(右)の下をくぐると、富を授かるご利益があると伝えられていますので、忘れずにくぐりましょう!
右の墨絵は、穴に金剛杖を通すと願いが叶うとされる「成就石」です。
64番「前神寺」
石鎚山の麓、修験道の根本道場として信仰を集めています。
本堂は、鬱蒼と木々が生い茂る境内の奥に鎮座しています。
「御滝不動尊」に1円玉を投げて見事にくっつくとご利益があると言われていて、実際たくさんの1円玉が張り付いています。
やってみましたが、、、無理ですね。
大師堂は参道の突き当たりにあります。
石鎚山の霊気に包まれた静寂な札所です。
65番札所「三角寺」
64番から約50km離れたここ65番で、伊予愛媛「菩提の道場」も最後となります。
足場の良くない72段の石段を上ると、
「鐘楼門」には梵鐘が釣られており、まずこの鐘を突いて境内へ。
緑に囲まれた、風情ある境内は、
春は桜で満開になるそうです。
本堂
子授け・安産、子育て、厄除けのご利益あり。
こちらは大師堂
「三角の池」
寺名の由来となった、弘法大師が修行した護摩壇跡が現在も三角形の池に残っています。
桜の季節にも来てみたいですね。
南北にも東西にも長く、札所の数が四国4県で一番多い愛媛県は、四国遍路の中で最も「長い」と感じる国ですね。
その伊予愛媛も終わり、次からは四国遍路最後の国、讃岐香川に進みます。
ではまた(^.^)/~