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#91 【四国遍路18伊予国⑤】今治市の札所54番〜59番を一気に回る

四国遍路5周目の続きで、54番札所からは愛媛県今治市に移ります。

 

前回の記事

gui-np.hatenablog.com

 

今治市には6つの札所が集まっており、それぞれ移動距離が10〜20分ほどの圏内にあるので、バイクで一気に回っていきましょう!

なお、今治市の札所には駐車場が有料の所が他に比べて多く、バイクなら駐車料金が安く済む、または不要というメリットもあります。

 

54番札所「延命寺」

奈良時代に聖武天皇の勅願で行基が開いたという古刹。

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こちらは仁王門

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山門は、明治初期に今治城門の一つを譲り受けたもので総欅造り。

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山門をくぐると真っ直ぐな参道が延び、突き当たりに本堂、左側には納経所が並んでいます。

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重厚な風格の本堂

御本尊は再三の火災すべての難を逃れていることから、「火伏せ不動尊」とも呼ばれています。

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大師堂は本堂脇の石段を登った先にあります。

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近見山 宝鐘院 延命寺 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

 

 

55番札所「南光坊」

名前に「坊」がつくのは四国霊場では唯一で、大三島の大山祇神社の別当寺でもあります。

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平成10年に再建された立派な山門は、

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背中合わせに四天王が守護しています。

この形式の山門は、四国霊場ではここだけとのこと。

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鐘は山門中央上に備え付けられていますので、紐を引いてそっとつきましょう。

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広々とした境内は、市街地にあるとは思えないほど静寂な佇まい。

山門からの正面には本堂

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大師堂は大正時代の建立で、戦火を逃れた歴史を感じさせます。

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別宮山 金剛院 南光坊 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

 

 

56番札所「泰山寺」

は、しまなみ海道への入り口、高速ICの近くに位置しています。

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駐車場から境内まで徒歩1分、

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山門はなく、左右に細長い広々とした境内の右側に位置する本堂

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大師堂のそばにあるのは、

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「不忘松」(忘れずの松)
弘法大師空海が建立した際に御手植えされたという松の木の3代目にあたる子孫
初代「不忘松」は枯れてしまいましたが、古い切り株は今も残っているとのこと。

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金輪山 勅王院 泰山寺 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

 

 

57番札所「栄福寺」 

は、こじんまりとしてアットホームな雰囲気の札所です。

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境内に入ると、

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左手には弘法大師像と、ふっくらとして柔らかい表情の「お願い地蔵尊」が並んでいます。

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U字型になった境内の最奥にある本堂
弘法大師空海が海の安全を祈願して護摩供の修法した満願の日に、海の中から姿を現した阿弥陀如来がご本尊です。

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大師堂の外回りには、干支の彫刻が施されています。

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栄福寺のご住職・白川氏は、ご自身の人生奮闘記「坊さん。」を「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載、2010年に「ボクは坊さん。」を刊行されました。

ボクは坊さん。

さらに、2015年には「ボクは坊さん。」が映画化もされまして話題となりました。

ボクは坊さん。 - Wikipedia

また、コロナで流行語?になった「不要不急」をタイトルにした本にも、著者の一人として名を連ねています。


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府頭山 無量寿院 栄福寺 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

 

 

 

58番札所「仙遊寺」

標高300メートルの山上にあり、

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山門は駐車場へ向かう道路沿いにあります。

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二層破風という型の堂々たる本堂

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大師堂は緑に囲まれてひっそりと佇んでいます。

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納経所は本堂の中にあり、

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天然温泉の湧き出る宿坊も設営されています。

境内からは市街地やしまなみ海道まで見渡せる、絶好のロケーションです。

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作礼山 千光院 仙遊寺 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

 

 

59番札所「国分寺」

聖武天皇の勅願で全国に建立された国分寺の一つで、かつては豪華な大寺院だった伊予の古刹は、

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度重なる戦災による焼失と復興を繰り返して今に至っています。

 

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手水舎では、
近づくと自動センサーが反応し、「薬師のつぼ」から水が注ぎ出されます。

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コンパクトにまとまった境内は、
左が本堂、右が大師堂で、線香立ては共通となっています。

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体の悪い部分をご真言を唱えながら触れると治ると言われる「薬師のつぼ」

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そして握手して祈願をすると願いが叶うという「握手修行大師」

ただし、一つしかお願いできないそうです…


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金光山 最勝院 国分寺 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

 

 

次の60番札所からは西条市に移ります。